その二つの違いについてと各設定方法について書いてみました。
【MAYA】ペアレント化とペアレントコンストレイン、その違いと各設定方法
両方共、”親に関連付けられた子が動く”というようなオブジェクトの関連付けが行われます。似ているので、混乱しやすい箇所だと思います。自分であとで振り返る時のために、特徴を比較してみました。ペアレント化(親子化)を青文字で、ペアレントコンストレインは緑文字で書いてみました。
それぞれの特徴について。
何に追従するのか
- ペアレント化(親子化)は親が動けば子が同じように同時に動くといった、オブジェクトの関連付けで、移動、回転、スケールにおいて、子は親に追従します。
- コンストレイン(constraint)は制約という意味がある単語で、ペアレント化のようにマスターオブジェクト(ペアレント化でいう親)が動けば、コンストレインされる側のオブジェクト(ペアレント化でいう子)が移動と回転において追従します。(スケールについては、実際にマスターオブジェクトのスケールを変化させてみると、される側のオブジェクトはスケールは変化しないものの、マスターオブジェクトとの距離が変化しました。)
子側のオブジェクトに自由(笑)はあるのか
- また、子だけで動いたりする事が可能です。子に変更を加えた後親を動かしても、子は変更前の状態に戻ることなく変更後の状態から親に追従します。
- ペアレントコンストレインがオンの場合、コンストレインされた側のオブジェクトはマスターオブジェクトにロックされることとなります。
変前後の子側オブジェクトの座標の変化について
- 子オブジェクトの座標基準は親オブジェクトになります。親が動いていると子は同じように動くため、親との関係性がかわらず、親の移動前後で子の座標は変わりません。下図のケースでは円柱が親で三角錐が子でペアレント化されています。数値を表示しているボックスとの関係からも、移動していることが分かるかと思いますが、親を移動した前後で子のTranslateの座標は変わっていません。(水色の線で囲んだ部分)今回はTransrateのみですが、親を回転(Rotate)や拡大縮小(Scale)しても、同様に子の回転や拡大縮小の数値は変わりません。
- コンストレインされた側のオブジェクトはペアレント化の時のようにマスターオブジェクトの座標を基準にはせず、マスターオブジェクトの変更前後をみると、その変更と同じだけ座標は変わっています。両者の関係は並列です。下図のケースでは円柱がマスターオブジェクトで円錐がそれにペアレントコンストレインされています。双方とも原点基準で動いていて、マ スターオブジェクトを動かした前後で、コンストレインされた円錐の座標が変わっているのがわかります。(水色の線で囲んだ部分、今回はTranslate のみですが、回転させればrotateも変わります。)また数値のボックスが水色になっており、これかコンストレインがかかっていることをあらわしています。
オンとオフの切り替えについて
- ペアレント化のオンとオフは切り替えられません。
- ペアレントコンストレインのオンとオフはウエイト調整により切り替えることが出来ます。
マスターオブジェクトとコンストレインされるオブジェクト両方を選び、Channel Box/Layer EditorのSHAPESのペアレントコンストレイン(この場合はpCone2_parentConstraint)の部分をクリックし、「P Cylinder 1W0」を表示させます。(図の青線で囲んだ部分)0でコンストレインのオフ、0以外の数値の入力でコンストレインがオンになります。
各設定方法について。
ペアレント化の設定方法
設定方法はペアレント化は子を選んでShiftを押しながら親を選んで、Pを押します。ペアレントコンストレインの設定方法
ペアレントコンストレインはマスターオブジェクトを選んでShiftを押しながらコンストレインされる側のオブジェクトをえらび、menuリストをAnimationにして、Constraintを選びparentを選びます。
まとめ
ペアレント化と、ペアレントコンストレインは、大まかに言って、”親オブジェクト”に”子オブジェクト”が追従する動きとなります。ペアレント化とペアレントコンストレインの一番大きな違いは、ペアレント化はそのオンとオフが効きませんが、ペアレントコンストレインではオンとオフを切り替えができます。
また親子化やペアレントコンストレインについて、こちらの記事も書いてみました。
【MAYA】 基本、わかるとちょっと楽になる?コンストレインと親子化(ペアレント化)の違い。
初心者のうちは何かと確認してしまう、ざっくりした違いについて書きました。
【MAYA】親子化(ペアレント化)とコンストレインの違いについて実際に動かして調べてみました。
こちらは親子化、ペアレント、スケール、オリエント、ポイントコンストレインについて、動かした変化の様子をまとめたものです。
専門的な知識がまだまだありませんので、こちらの記事も合わせて何かご指摘などありましたら頂けるとありがたく思います。よろしくお願いいたします。
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